ゆったりと流れるまほろば路で私らしく開店中 個性派オーナー・インタビュー

喫茶卑弥呼庵。自宅をそのまま「喫茶・卑弥呼庵」にして11年。リピーターのお客様が増えてしまう山東さんご夫妻のいつも自然体。

天理市柳本町にある田舎家の喫茶店「卑弥呼庵」さんには、最近風景街道まほろばのメンバーで山の辺の道を歩いた折、2度ほど立ち寄っています。お店は山の辺の道あたりの普通の田舎家です。そのお家の座敷や縁側に上がらせてもらってお茶することができるって、ちょっと不思議な体験。ママとマスターである山東さんご夫妻のなんとも大らかな自然体の秘密をちょっぴり垣間見させていただくことにしました。

親戚みたいなお客様はできましたか。

弓手(ひろ) ところで卑弥呼庵を始められて何年になりますか。
山東(妻) 主人が平成10年に定年を迎えてすぐ開店しましたので、もう11年経ちました。
弓手(ひろ) 親戚を訪ねるように来てくださるお客様をお迎えするのが、
当初の狙いだったとお聞きました。
11年間でそのようなリピーターさんはたくさんできましたか。
山東(妻)

年に一度くらいのペースで訪ねてくださるお客様が多いです。
親戚づきあいのようにしているうまの合うお客様が今では全国各地に拡がっていますよ。例えば北海道のお客様からジャガイモを贈っていただいて、
こちらからは地場産の柿をお返しにしたり、
本当に気楽~な親戚付き合いそのものですね。

弓手(陽)

一番知りたかったのは、何でそうなるのというところなんですけど。

山東(妻)

開けっぴろげでざっくばらんなことかなあ。
二人ともすぐ打ち解けて仲良くなれるんです。

山東(夫)

ちょっとお声かけするとおしゃべりしたくて訪ねてくださった方か、
一人にしてほしい方かはすぐ分かります。
どちらの方も山の辺の道を歩きに来た一コマとして
感動した思い出を持ち帰っていただきたいな~って意識で接しているだけですね。
だからといって、何か特別なことを言ったりしたりするわけではありません。

山東(妻)

そうなんです。
結構有名な方もお見えになるのですが、どんな方がみえても、
特別扱いは一切せず自然体で接しています。
たいていオアシス見つけたという雰囲気で入って来られるのですから、
変に気を使われたくないでしょ。
サイン色紙をお願いすることもありません。

弓手(ひろ)

そういう自然体で接客されていることが、お客様の心に残って慕われるのでしょうね。
でも門にも玄関にもお花をきれいに飾っておられ、
接客業としてお気遣いがあると思うのですが、
ストレスをためない秘訣のようなものって、ありますか。

山東(妻)

お花は得意分野ということもありますので活けるのが楽しみ。
それに要所を押さえておくと他で手抜きができますでしょ。
二人とも他のことは放っといてもお客様とお話したいほうなので。
それをできるようにね。
手抜きとざっくばらん、開けっぴろげなのがストレスを溜めない秘訣なのよね。

弓手(ひろ)

要所を押さえてると手抜きが目立たない。なんか、肩の力を抜く秘訣を教えていただいたような気がします。

山東(夫)

それと欲を出さないことです。
地域振興に関わっておられる大学の先生方から、
民泊や食事メニューを考えてもいいのではといわれることもあります。
でもわれわれは欲を出すのは若いときと割り切っています。
欲を出すからストレスがたまるんですよ。

山東(妻)

このあたりは天理教の発祥の地だからというわけでもないですが、
私たちの年代になると
「欲を出したら心が泥水になる、心が澄んでいればそれが極楽」
というの考え方には結構同感できます。
私たちがお話し相手になったり、
一人にして差し上げたりというおもてなしをしたことが、
忘れない旅の思い出になり、また次の年にも帰ってきていただけたら十分と思っています。

弓手(陽)

お二人ざっくばらんなところが、
旅人には、ふるさとに帰ったようなたいへん心地よい思い出になって、
時間がたつほど懐かしくなりまた帰ってきたくなるーー。
親戚付き合いのようなリピーターさんが増える理由が少し分かった気がします。

(つづく)

卑弥呼庵卑弥呼庵卑弥呼庵 卑弥呼庵

卑弥呼庵
山の辺の道・柳本で山東政幸さん伊勢子さんご夫妻が営む
和風民家の自宅をそのまま使った喫茶店。
政幸さんが定年退職した平成10年に開業。
メニューは
「抹茶(和菓子つき600円)」と「和風コーヒー(400円)」だけだが、
話し好きなご夫婦とのおしゃべりやのんびりと長閑な風景に浸りに
日本全国から訪れるファンが絶えない。

所在地:天理市柳本町2994(R169渋谷バス停より東へ徒歩8分)
電話:0743-66-0562
営業時間:9:00AM~17:00PM

-2009・8・17-
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